ユーレイルで乗れるバス

ユーレイルでの旅では、一部のルートでバスを使わなければならないかもしれません。様々な理由が考えられます。一部ルートでは、バスの方が列車よりも速いです（例：プラハ（Prague、チェコ共和国） - ミュンヘン（Munich、ドイツ）間）。また、一部ルートでは、利用出来る直通の鉄道路線がありません（例：セビリア（Sevilla、スペイン） - ファロ（Faro、ポルトガル）間、サラエヴォ（Sarajevo、ボスニア・ヘルツェゴビナ） - ベオグラード（Belgrade、セルビア）間）。

鉄道会社の中には、長距離バスの路線を提供している会社があり、一般的に「インターシティ バス（IC バス）」という名前です。IC バスのネットワークで一番大きいのは DB（ドイツ鉄道）によって運行されているもので、プラハ、ザグレブ（Zagreb、クロアチア）、コペンハーゲン（デンマーク）、さらにはロンドン（イギリス）まで、様々な目的地に向けて国内外のバス路線を運行しています。他の IC バスには、CD（チェコ鉄道）が運行するオストラヴァ（Ostrava、チェコ共和国） - クラクフ（Krakow、ポーランド）間の路線や、ÖBB（オーストリア鉄道）が運行するグラーツ（Graz） - クラーゲンフルト（Klagenfurt、共にオーストリア）間の路線やクラーゲンフルト - ベネチア（イタリア）間の路線などがあります。これらのバスは、直通の鉄道路線がない都市の間を直接つないでくれるのが普通で、鉄道の路線よりも速く移動することができます。全ての IC サービスには、ユーレイルパスを使って乗ることができますが、通常は座席予約が必要です。

長距離の IC バス以外にも、鉄道会社が提供する地方のバス路線がたくさんあり、ユーレイルパスを使うことができます。中でも最も重要なのは、HZ（クロアチア鉄道）が運行し、プーラ（Pula）経由でクロアチアの鉄道網につながる リエカ（Rijeka） - ルポグラヴ（Lupoglav、全てクロアチア）間のバスや、SNCF（フランス国鉄）が運行する、オロロン＝サント＝マリー（Oloron-Sainte-Marie） - カンフランク（Canfranc）間のバスやディーニュ＝レ＝バン（Digne-les-Bains）からサントーバン（St Auban）やベーヌ（Veynes、全てフランス）を結ぶバスです。その他の重要なバス路線としては、スウェーデンとフィンランドの鉄道網をつなぐルレオ（Lulea、スウェーデン）発トルニオ／ハパランダ（Tornio／Haparanda、スウェーデン／フィンランド）経由のバスがあります。ユーレイルパスは、地元のバス会社が運行するこの路線でもお使いいただけます。

もちろん、長距離バスの路線はヨーロッパにもっとたくさんありますが、railcc ではできる限り鉄道旅行を優先するため、既存の鉄道網を補うバスや、鉄道では行けなかったり時間がかかり過ぎたりするルートを走るバスだけを取り上げています。